初めてでも安心!ロンドン・パブ入門
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最終更新日:2016/12/02 レストラン カフェ
初めてでも安心!ロンドン・パブ入門
パブ独特の木とビールが混ざったような香り、存在感あるハンドポンプからパイントグラスになみなみと注がれるビール、グラス片手にお喋りを楽しむイギリス人たち。ロンドンを歩けば至る所で見かけるパブの光景です。
イギリスのパブはただ単にお酒を飲む所ではなくランチを食べたり、サッカーの試合を応援しに集まったり、気軽にお茶を飲みに入ったりもできるイギリス人の生活にとても密着した場所です。
イギリス映画にもよく登場するパブ。イギリス来たらパブ行かずしてどこへ行く!今回は初めてでも安心!ロンドン・パブ入門です。
photo by Dan Perry
今日はどのパブ?
一口にパブと言ってもトラディッショナルパブ、ファミリーパブ、スポーツパブ、ライブミュージックパブ、ワインバー、ガストロパブ(料理に力を入れているパブ)といろいろなスタイルのパブがあります。曜日によってイベントが変わるお店もあるのでその時の気分でいろんなパブを覗いてみると楽しいですよ。観光とは違ったイギリスの一面が見られるのでとてもおススメです。
不況でサービス改善?
リーマンショック以来不景気が続いているイギリスではパブに行く日を減らして家飲みする人が増えています。そんな状況の中Landload達(パブのオーナーをこう呼びます)はなんとかパブを盛り返そうと魅力的なサービスを提供するようになりました。
確かに以前と比べるとお店もきれいになって(特に女性トイレ!)食べ物のメニューやサービスがどんどん良くなってきてるのを感じます。一見伝統を重んじる敷居の高そうなパブでもキッズメニューが充実していたり、午後にアフタヌーンティーサービスをするパブも増えました。
18歳から飲酒可能だけど身分証明書は必須
イギリスでは18歳から飲酒が可能です。ただし、日本人は必ず若くみられてしまうのでお酒を飲みに行く時はID(アイディー、身分証明書)を持っていきましょう。まあ、若くみられて悪い気はしませんけどね…Thank(≧∇≦)you!
オーダーの仕方
パブでは基本的に飲み物も食べ物もカウンターに行って買います。生ビールはパイントグラス(568ml)かハーフパイントグラス(284ml)で頼むので
Excuse me, one pint of lager please.(イクスキューズミー、ワンパイント オブ ラガープリーズ/すいません、ラガーを1パイントください)
という頼み方をします。
お店によってラガーの種類がたくさんある事もあるので銘柄を聞かれたりします。好きな銘柄があればそれを、何でもよければ Anything is fine for me(なんでもいいです)と言えばよいでしょう。
食べ物もやはりカウンターで先払いしますが、席まで運んで来てくれます。テーブルに番号が書いてある時は必要になるので覚えてからカウンターに行きましょう。
photo by ashton
ビールの泡は捨てる?
ビールを頼むとバーマン達はパイントグラスになるべくビールに泡が立たないように注ぎます。泡があると泡をこぼしてビールを継ぎ足します。不思議な光景ですがこれはビールをパイント単位で売るので泡が入るとその分少なくなる、またアルコール度の高いビールはもともと泡が立ちにくいという事からイギリスでビールの泡を楽しむという習慣がないからだと言われています。
イギリス名物ぬるいビールを飲んでみよう!
パブで飲めるビールはラガー、エール、スタウトに分けられますがラガービールはほとんどが外国産でイギリスのビールはエールとスタウトが中心です。
日本でもお馴染みのラガービールは冷えた物が提供されますが、ジョッキまで冷やす様なサービスはしていません。最近はロンドンでもアサヒビールが飲めるパブがありますよ。
エールとスタウトはキンキンに冷えたのを一気に飲むよりぬるめのビールをチビチビ飲むといった楽しみ方をします。冷えてないビールなんて信じられないかもしれませんが、赤ワインと同じで常温に近いほうがビール本来のおいしさを感じられるんです。イギリス話のネタにぜひ試してみてください!
明らかに味が違うギネス
アイルランド原産の黒ビールGuinness。日本でも飲む事ができますが味が全然違うんです。ギネスビールはとっても繊細なビールで輸送している間の温度差などで微妙に味が変わってしまそうです。本来はアイルランドで飲むのがベストなのですがロンドンでも十分美味しいギネスが味わえます。
美味しいギネスを楽しむにはゆっくり時間をかけてグラスに注ぎ、さらに2分間待って泡が落ち着いてから飲むのがよいんだそうです。
ビールの銘柄
ラガー:Amstel(オランダ)Carling(カナダ),Foster(オーストラリア),Stella Artois ステラアートワ(ベルギー),Peroni ペロー二(イタリア)など
エールとスタウト:London Pride(ロンドンプライド),Fuller’s(フラーズ),Guinness(ギネス)、Murphy’s(マーフィーズ)など
ビール以外も充実
シャンディとは?
ビールとレモネードやジンジャーエールなどの炭酸飲料を半分づつ混ぜた飲み物。アルコール分が薄まってビールが甘くなるので飲みやすいです。どのビールと混ぜるか聞かれるので One pint of Lager(Ale) shandy please. といった頼みかたをします。ちなみにフランスでは同じものをPanaché(パナシェ)と呼びます。
サイダーとはりんごのお酒
イギリスでサイダーと言えばりんごを発酵させたお酒の事です。日本の炭酸飲料とは違ってアルコール飲料なのでお酒の飲めない人は頼まないでください。(日本のサイダーが飲みたければレモネードを頼むとよいでしょう)。りんごの香りで甘くて飲みやすいのですがアルコール度は意外と高いので飲みすぎに注意。
サイダーはフランスのノルマンディーやブルターニュ地方の修道院(男性の方)で造られていたシードルがイギリスに伝わったと言われています。ちなみにノルマンディーでシードルのかくし味に馬のフンを入れるというウワサを聞いた事があります。たしかにホームメイドのシードルは独特の臭さがあるんですよね。色もなんとなくそれっぽいし…(;゚∇゚) もちろん市販の物ではありえないのでご安心を!
洋ナシで作ったサイダーはpear cider(ペアーサイダー)と言います。コレも甘くて飲みやすいですよ。
サイダーの種類:strongbow(ストロングボウ),stella artois cidre(ステラアートワシードル)など
ピムス
イギリスを代表するカクテルPIMM’S。夏になるとよく飲まれます。フルーツやミント、きゅうりスライスが入って甘くて爽やかな味です。ピッチャーで頼んでお友達とシェアするとグッド。
photo by Whitney
ワインやシャンパンなどもグラスで頼めます。ワインの場合は小さいグラスか大きいグラスで売られているのでOne small(large) glass of white(red) wine, pleaseと頼みます。
隠れた名物ソルト&ビネガークリスプス
カウンターの後ろにクリスプス(ポテトチップス)やピーナッツがありますが、欲しければその場で買います。食べてみて欲しいのはSalt & Vinegar(ソルトアンドビネガー)味のクリスプス。名前の通り塩とお酢の味なんですが、人気のフレーバーです。ちょっと刺激的なので好き嫌いがあると思いますが、時々無性に食べたくなります。Can I have one (packet of) salt & vinegar crisps?と頼むと良いです。(もちろん他のフレーバーもありますよ)
最近は日本のわさびピーやアラレも人気ですよ。
photo by Mikey
歴史を感じたいならトラディッショナルパブ
古いパブがたくさん存在するイギリス。パブの歴史は古く、もともとは旅人の為に宿と食事を提供したINNが始まりだと言われています。かつては女性の出入りが禁止されていて男性のものというイメージでした。また階級によって入り口が違った時代もあり、今も造りがそのままの店もあります。もちろん今では誰でも気軽に入れるので気になるパブがあったらどんどん行ってみてくさい。
Ye Olde Cheshire Cheese(イェ・オールド・チェシャー・チーズ)
ロンドンで最も古いパブの1つです。この場所には1538年からパブがありましたが1666年の大火災によって消失し、その後再建されました。アーサー・コナン・ドイル、詩人のベン・ジョンソン、チャールズ・ディケンズなどの文豪が通っていた事でも有名で、中でもディケンズはこのパブのほの暗い雰囲気が好きで小説「二都物語」に登場するパブのモデルではないかと言われています。(お店の名前をクリックするとグーグルマップが出ます)
photo by George Rex
「でる」とウワサの老舗パブ
中世から続いているような長い歴史のあるパブはドラマティックな事件や過去のある事が多く、幽霊がでるとウワサのあるパブはたくさん存在します。
かわいい外観で伝統ある有名なパブですが、「でる」事でも知られています。このパブで若い士官が殴り合いで死亡して以来誰もいないのに足音が聞こえたり地下のセラーからうめき声のようなものが聞こえる事があるそう。名物は秘密の材料でできたカクテルBloody Marys(ブラディーマリー)なんだそうです。
photo by Martin Belam
ファミリーでも安心
ファミレス感覚で行けるWeatherspoon
ファミリー向けパブの代表Weatherspoon(ウェザースプーン)。ファミレス感覚で気軽に入れるのでおススメです。朝食とランチ、ディナー、おつまみ系、スイーツなどのメニューが豊富でキッズメニューもあります。しかもお値段リーズナブル!もちろんお酒も楽しめます。
子供が退屈しないキッズコーナー設備で家族でパブを楽しめるようになっている店舗もあったります。(ただし、週末の夜やサッカーの試合がある日はNGかも…)
もともとのパブがお店の名前を残したままチェーンになっている事があるので一見わかりにくいかもしれません。どこかにWeatherspoonと書いてあるのでよく見てください。
スポーツパブ
スポーツ好きなら是非行ってみたいスポーツパブ。同じチームを応援するサポーター達と言葉を超えたコミュニケーションができる事間違いなし。ただしお酒が入ると喧嘩もおこりやすくなるスポーツ観戦、巻き込まれないように注意です!
Sports Bar & Grill(スポーツバーアンドグリル)
Piccadilly Circus, Marylebone, Victoria, Waterlooなどロンドン市内にいくつも店舗を持つスポーツパブです。各国で開催されているスポーツイベントをビッグスクリーンで見ながら食事とお酒を楽しむことができます。イベントスケジュールはこちら
記事を書いてる内にパブに行きたくなっちゃいました。もーがまんできないっ!
(*`ω´*)ゞイッテマイリマス!!!
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<やっぱりロンドンが好き!って思う瞬間は?>
ベビーカーやスーツケースの人に誰かが手を貸しているのを見る時
さりげないレディーファースト(電車やバスに乗る時とか)
ぶつかってにお互いにsorryって微笑み合う時
❤WE LOVE LONDON❤
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