ロンドンの流れる歴史 River Thames(テムズ川)
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最終更新日:2014/06/04 観光スポット
【ロンドンの流れる歴史 River Thames(テムズ川)】
イギリス人の歴史に深く関わっているテムズ川は食料の供給源、水資源、交通路そして境界線など大きな役割を果たして来ました。近年ではレジャーを楽しむ場所としての役割を担っています。テムズ川は「ロンドンの流れる歴史」と言っても過言ではありません。
Cotswolds(コッツウォルズ)の丘の近くのケンブル村のThames Head(テムズヘッド)からThames Estuary(テムズエスチュアリー)と呼ばれる三角江(さんかくこう)を経てNorth Sea(北海)を綱いでいるテムズ川は全長約346 kmでEngland(イングランド)で一番長く、全英でRiver Severn(セヴァーン川全長354km)の次に長い川です。
【テムズ川の歴史】
テムズ川についての最古の記述は紀元前54年にジュリアス シーザーが二度目の遠征をした際に川沿いの部族に遭遇した時の記録だと言われています。その後西暦46年にはローマ人が今のロンドン橋付近に最初の橋である木製の橋を架けました。
その後川沿いの集落で次々と農業、漁業、貿易が発展していきましたが、テムズ川をせき止めて漁業を有利にしたい民族と川を商品の運搬の為に利用したい民族との対立が長い間続きました。
870年頃アングロサクソン人によってテムズ川流域は大いなる経済的繁栄を遂げましたが、繁栄の副産物としてテムズ川を上ってきたバイキングの侵略を受ける事となりました。
【民主主義の原型 Magna Carta(マグナカルタ)の署名がおこなわれたテムズ川】
1215年、ロンドン中部から32㎞西にあるRunnymede(ラニーミード)と呼ばれるテムズ川沿いの街で 当時の国王ジョン王の治世に不満を募らせた貴族や庶民が国王の権限を制限させるMagna Carta(マグナカルタ)に署名をさせました。たとえ王といえど法に従わなければならないという文書が正式に記録され、民主主義の原型になった法典の一つです。
【しばしば凍結した事も】
17世紀から18世紀にかけてLittle Ice Age(小氷期)と呼ばれた時期にテムズ川は頻繁に凍結していました。凍結した川の上ではFrost fairs(フロストフェアー 氷の祭り)が開催され、ヘンリー8世が凍ったテムズ川の上をそりで移動した事もありました。
【Great stink(グレートスティンク)、Monster soup(モンスタースープ)と呼ばれた時期】
ロンドンの発展と引き換えにテムズ川は人々が目を背けるほど汚れてしまった時期がありました。誰もが自由に廃棄物を投げ捨てる場所に成り果て、産業革命の工場排水や家庭からの汚水がすべて垂れ流されていたのです。川面には動物の死骸が浮かび、水はどす黒く濁って夏になると強烈な悪臭を発しました。 18世紀にはテムズの水は不気味な生物が沢山いるモンスタースープ、強烈な悪臭のするthe great stink(ザ グレートスティンク)と呼ばれ、周辺地区ではコレラなどの伝染病などが蔓延しました。1861年に腸チフスで死亡したアルバート王子の死もウィンザー城沿いを流れていたテムズ川の水が原因ではないかと言われています。
【下水の分離とろ過システムの開発】
川の汚染が深刻になり人々の生活に支障が出始めると、テムズ川の浄化政策がいくつも立ち上げられました。垂れ流しだった汚水対策には下水道が整備され、川水のろ過システムも構築されていきました。
【今は世界の都市を流れる河川の中で最もきれいな川の1つに復活!】
かつては全滅していた魚や水鳥が再び生息しはじめています。
【テムズ川に迷い込んだクジラ!】
河口から90km地点まで海水と真水が混ざり、北海の満ち引きの影響を受けて水位が変ります。テムズ川沿いを観光中に川の変化に気が付く方も多いと思いますが、最も大きい干満の差がある時は水位が7メートルも変化します。2006年に体長約6メートルのトックリクジラがビッグベンの辺りまでの迷い込んで潮吹きも披露したそうです。
【Thames(テムズ)の正しい発音】
Thamesの綴りはThank you と同じThaが入っているので[θæ]と発音するのかと思ってしまいますが、もともとはTemeseという綴りだったのがThamesに変更されたそうです。そういう経緯で綴りからは想像しにくいtémzと発音するのです。 テムズの発音はこちらから(スピーカーをクリックすると音がでます)
【 テムズ・フェスティバル】
毎年9月に開かれるメイヤーズ テムズ フェスティバル( Mayor’s Thames Festival )は、テムズ川をお祝いするお祭りでアートや音楽、テムズ川についての展示などが催されます。
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